HUMANは、自らの心裏を犯して止まない、世界の無情に苦悩していた。忘却された純粋な生への愛慕。上面の同調思考にも不感症になった身辺に、空虚を抱く日々。心を費やすことに限界を見たHUMANだったが、そこではじめて、自らの生に対する認識さえ迎合的であったことに気づく。消費によって散乱した心の残渣を掻き集め、閉止することを留まる。そして幾度かの循環の末、見定めるべき命題と、そのための器を生み出すに至った。